【協会の開催報告】

あそびの先生協会では、年に1度
毎年、協会の目指す理念、そのための
子どもたちとの関わり方や考え方を確認するために、
研修として公開講座をおこなっています。

今年の開催も満員御礼の
定員50名を超える方々にご参加いただきました。

ご参加くださった
皆さまありがとうございました!

当日の様子を協会代表でもある
インストラクターの宝田さんに
2回にわたり報告をしてもらいます。

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イベントや講座中の様子、又は心に残った出来事

後半は、インストラクター3名の活動事例を元に、
宍戸さんを中心に、
具体的な関わり方について
考える時間とさせていただきました。

●1人目はインストラクター7年目の春名真喜子さん

頭ではわかってる!できない探しよりできるを
見つけて心地よく過ごそう
〜小3長男の報告〜

●2人目はインストラクター1年目の広瀬健一郎さん

我が家の発達ゆっくりさんを見つめ直してみて
〜小3娘の報告〜

●3人目はインストラクター9年目の倉佳子さん

じぶんの好きなことをみつけよう
〜放課後デイサービス小3男児の報告〜

それぞれ、去年1年間の中で
家庭で仕事先で
わが子や担当するお子さんと
向き合ってきたことを整理して伝えてもらいました。

1.動機として、日常的にどんな姿があって
2.  やってみたことがあり
3.その結果、何が起こったか

ひとつの事例として紹介し、
その中で、インストラクターそれぞれが
『子どもの主体性を育むために意識したこと』を
それぞれひとつの事例としてお話しました。

どんな姿があったのか?

宍戸さん・宮野さん共に
「なんで、その時そのような対応をしたのか?」
発表者に質問を重ねてくださることで
その人が大事にしてきたことを確認してくださりました。

最後の感想シェアでは、皆さんそれぞれの感想と共に、
今感じていることをお伺いしながら、
「夢中と依存のその間」どう見守るのがいいのか?
根っこから始め、少しずつ枝葉の部分へと話が広がっていきました。

活動事例発表インストラクターの感想

・春名真喜子さん
充実した時間をありがとうございました。 子どもが成長するのに、不安はつきものだけど、大人側がどんな知識、経験がある事で、子どもの不安が安心、ワクワクに変わるのだろうなと思いました。 最後、宍戸さんが言われた集団の力も大事だけど、ゆるがない自分を作るのが先!の言葉が、とーってもしっくり来ました。

・広瀬健一郎さん
今回は娘の話を中心に発表させていただきましたが、宮野さん、宍戸さん、そして代表宝田さんをはじめとするあそびの先生の皆さんから頂いた心に刺さる言葉の数々を当てはめていたのは主に息子に対してでした。
「日本の教育は、できないことをできるようにしようとする。つまり『できないこと探し』だ。」・・・本当だ!今までずっと「君のできないところはどこかな?よし、そこをできるようにしよう!」と考えてきました。いつの間にか「できないこと探し」のプロになっていたことに改めて気づかされました。「今できることしかしようとしない」子どもたちに「教える」姿勢ではなく「(教育的)介入」を心がける、その介入の仕方について必死に考えること、そして準備してあげることを(海外では)「教育」と呼んでいる。これらの言葉はそれぞれ別の方から出たものですが、それらが一連のつながりとなって心にストンと落ちました。今あまり学校へ行けていない息子に対して自分の在り方を再考する良いきっかけとなりました。以前妻とも「(主に息子の)できる探しをして誉めよう。」と話し合ったことがありますが、今一度夫婦一丸となって子どもたちと向き合いたいと感じさせられました。

・倉佳子さん
公開講座後、まだまだ余韻は続きました。参加者の方々からの反響、感想をいただき、新たな気づきがありました。また、事例に向けた考察からも、親御さんの想いの部分にスポットを当てて見直すことができ、気づきに深みが増しました。事例発表に了承していただいた親子さんには改めて、たくさんの気づきの報告と共に感謝を伝えることができました。
(春名さんの事例考察より)子どもと母親のどちらかの想いをもう片方が聞き入れる形ではなく、双方の想いをお互いに受け入れた形になった事で、距離が近づき、成功が何倍にも感じるのだということに気付かされました。
(広瀬さんの事例考察より)母が自分のためにしてくれる事が自分の力になってきた、これまでの積み重ねによって、子の母に対する信頼関係があった。母が出した条件を素直に受け入れて準備をし、本番に臨む本児の真摯な姿勢に繋がっている。子にとって母は常に一番の味方であった。母が子の想いに寄り添って一緒に体験し、子の”できる”を見つけた事で距離が縮まり、母の不安が減ったという結果の背景には、これまで築いた母と子の関係が大きな糧になっていることに気づかされました。
私自身はそんな親子の場のセッティングをさせていただいただけですが、たくさんの気づきを得て温かい気持ちになることができました。携わってくださった皆様のおかげです。本当にありがとうございました。

後半の活動事例報告と感想シェアの時間についても
たくさんの感想をいただいておりますので
こちらの投稿の最後にまとめて紹介させていただきます。

ご参加くださった皆さんありがとうござました!
また来年の開催を楽しみにしていてください!

(協会代表/あそびの先生認定インストラクター 宝田ひか里)

アンケートにも素敵な感想をたくさんいただきましたので一部ご紹介いたします。

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●事例報告も、みなさんが悩み考えて行動された様子に共感しましたし、たくさんのヒントをいただきました。そして、全体を通してあそびの先生でもよく耳にした『準備する』ことの重要さを改めて感じました。感想シェアも、みなさんがどのように感じたかお話が聞けて良かったです。良い時間を本当にありがとうございました。

●自分の子も3年生なので、同じだけど違う・違うけど同じを感じました。点で見るだけでなく、線で見る。いろいろな色のグラデーション。等、気になる言葉がいくつもあり、ワクワクしました。

●感動と納得の連続でした。発表者の春名さんの「子どもとの心の距離が縮まったと感じた」ということばに、「はじめは空いていたということね」と言われた宍戸先生の言葉を聞き、泣きそうになりました。広瀬さんの発表では、適当ときっちりについて、汚れたら綺麗にする、という親の行動が子どもに「いつも清潔な環境に身をおいてやりたい、心地よい環境を知ってほしい」と思っているから、そこはきっちりやりたいと思っているからだ、という宍戸先生の言葉にまたまた泣きそうに。お母さんとしての感情に流されそうになるけれど、こんなふうに理論的な言葉を聞くと、自分や子どもの心の動きは間違ってないと言われたような気持ちになりました。倉さんの発表では、なんて素敵な先生なんだろうと思いました。我が子にも発達の凸凹があります。保護者の方の思いはよくわかります。心配しすぎでは?と言われるのは辛いものです。倉さんがお母さんの思いにも寄り添っておられてるのが、とても素晴らしいなぁと思ったし、親も成功体験をすることで自信やゆとりが身につくのかも、と自身を振り返り思いました。

●グループトークではわたし以外、インストラクターの方でしたが、同じ子育ての悩みを持っていて安心しました。

●あそびの先生での学びで、子どもの行動を俯瞰して見る癖がつきましたが、あえて距離を持って見守ることが他の大人からどう見られているか、とても気になっていました。

●ブレイクアウトトークで宮野先生より、自分の感覚と似た大人と集うようにすることでストレスは減るとアドバイスいただき、とても腑に落ちたのと同時にホッとしました。

●今年も親業に元気をもらえる講座をありがとうございました。子どものとの関わり方について、専門家から話が聞けることもありがたかったですし、3人の方の事例を紹介していただいて、解説も勉強になりました。倉さんの事例は、ちょうど我が子が次3年生になるので、できることの幅が広がるって面白そうだなと感じました。また、保育園に通わせていますが、まだ個の段階というメッセージが印象的でした。日本の教育が平準化、平均化しがちなところも多い中、このように活動してくださる大人がいるというのはありがたいですし、あそびの先生を、もっといろんな人に知ってもらえたらいいなと思っています。

あそびの先生の講座は子どもと育ち総合研究所の監修の元
オランダの幼児教育法「ピラミーデ」(ピラミッドメソッド)を応用。
2020年日本の教育改革のテーマでもある主体的で対話的な深い学び
(アクティブラーニング)を意識し取り入れています。